悲報か朗報か。

 先日の投稿で、新しいPCを買うという選択をしたのです。買いましたよ。届きましたよ。

 セットアップはかなり時間がかかります。一日がかりです。開発ツール類は「ここにこういうデータを置いてください。異論は認めません」という癖が多分にあり、おちおち自分のアカウントでファイルを同期なんてできたもんじゃありません。特にOneDriveがデフォルトでインストールされている今、アカウントを設定したら勝手にどばどばファイルを流し込んでくるもんですからたまったもんじゃあありません。

 最近はExcelではなくてGoogle Sheetを使っているのでOfficeはとうとうサポートが切れる2010をそのまま入れています。インストール回数がカウントされていて、その回数がオーバーしてしまったらしく、アカウントの再設定を電話でやらないといけません。これも時間をかけさせられました。なにせ古いので、アカウントの再設定をする電話番号が表示されません。ググって見つけました。

 Officeアカウント再設定電話番号:0120-801-734 (携帯の人は 03-6831-3460)

 当たり前のようにスピーカーホンがついてる今はいいですね。昔はすげー大変でした。

 そして設定完了!

 

 軽い!薄い!速い! プラスチックではなくアルミ合金の躯体がオタク心をくすぐります。電源を投入したら指紋認証の上に指をおいておくだけでログインできるし、起動時間は10秒ないですね。出荷設定でパーテーションが切られているのが気に食わないですが。キーの打感も申し分ないですし、キーが光るって、まだこのキー配置になれていない状態だと意外と見やすいです。ここまで使いやすいと、トラックパッドが生産性のボトルネックですね。

 私はトラックボール派なので、Bluetoothで接続できるこいつを狙ってます。

 ただ、寝ながらタブレットを操作できるというダメ人間製造トラックボールもあるので、これってどっちが生産性いいのかなと、頭の隅っこで考えています。

 なお、数少ないトラックボール派の中でも、ボールは親指派です。PC-9801時代のトラックボールはみんな親指仕様だったんですよ!(何十年前だ)

 

 さて、壊れたPCは部品取りして捨てましょう。その前に電源もう一度入れてみて、故障を再確認しよう。

 動くし!

 あ・・・・

 悲報なのか朗報なのか。でも壊れかけを持って仕事にはいけないし、画面も新しいほうが広くなってるからこっちは予備だな・・・左下のCtrlキーは東日本大震災の時に落下物がクリティカルヒットして壊れたままですし。よく使うキーですしね。

 古い方を使い続けて、いつの間にか買ったPCも古くなって使わないうちに終了なんてことになるのも嫌だし。

 なんか、切ない。

 でも、何かの啓示なのだろうか・・・だといいけど。

 

 あ、ACアダプターは共通でしたラッキー

プログラマが選ぶ(べき)ノートパソコン

重要な仕事道具が壊れた!

今まで使っていたノートパソコン Dynabook R730/B が、とうとう壊れました。

 せっかく持ち運びケースも作ったのに。後日書こうと思いますが、断線ではなくUHD(GPU)の故障です。

 がっくり来ましたよ。10年選手ですが、当時のノートは自分でパーツを交換、増設できたので、出始めのSSDと、メモリ8Gに増設して速度は申し分ありませんでした。

 また、今のPCでは失われたI/F、eSATA Power付きコネクタがあったので、外部にSSDがあればそこからBootできましたし、何気に純粋なUSB2.0は開発ツールで欲しいポートなんです。「なぜかUSB3.0だとチップと通信できない」現象は長いこと組込みやってる人には知られている都市伝説です。

 スペックはこちら。

 半分が注意書きだわ。買った当時、光学ドライブがなかったのが不安でしたが、全く必要ありませんでした。(会社でセキュリティが厳しい場合、光学ドライブは必須なんですよ。本当は。) ちなみに第一世代Corei3。Windows 10では非対応でございます。

よし、選ぼう

絶対的条件

  • 予算は10万前後。
  • VRAMを別に搭載しているGPUが搭載されている。(メインメモリと共有しない)
  • ストレージはNVMe。
  • 4コア8スレッド以上。インテルじゃなくてもいい。
  • メインメモリは16GB欲しいけど、VRAMが別なら8GBでも我慢する。
  • 型落ち、中古(ただし、程度は良い)、ばっちこい。
  • A4サイズ。
  • USB-Cで電源供給したい。

できれば

  • USB2.0がついていて欲しい。
  • Windows 10 Pro。

選んだのはこれ。

 最大の不満点は、BSキーを大きくしたせいで\キーが小さくなった!USキーボード版もあるらしいんですが、2017年モデルなので、もうない!このキーはCUI叩く時Enterの次に多く押すのにさぁ・・・(Tabがあるさ!)

予算は10万前後

 予算ですから・・・プログラマには関係ないですね。

VRAMを別に搭載しているGPUが搭載されている。(メインメモリと共有しない)

 これ、実はすごい重要なんです。絶対条件中の絶対条件でした。まず、VRAMとメインメモリを共有するのがほとんどのノートPCですが、共有する分、空きは減るし、帯域も食うんですよ。2DテキストだからGPUなんていらないなんて妄想です。今の時代スマホすらGPUを使っているんですよ?画面のレスポンス時間=やってることを忘れる時間です。「あれ、何デバッグしようとしているんだっけ?」と思った経験ありませんか?ピーク速度が必要なんです。ピークが!それを削ってるのはCPUクロックよりもメモリ帯域やGPUの性能だったりします。

4コア8スレッド以上。インテルじゃなくてもいい

 これは組込みやっている人の場合です。Windowsアプリ開発する人はコア数、スレッド数は多くしないとダメです。ビルドに時間がかかります。

 オフィス系は2コア4スレッドでもいいんですよ。特に最近はクラウドでGoogle Sheet使ったりすること多いですよね? 昔のネットブックでも32bitOSで運用できるんじゃないですかね。組込み系はノートにあるI/Oをふんだんに使うので、4コア8スレッドぐらい欲しいです。

メインメモリは16GB欲しいけど、VRAMが別なら8GBでも我慢する

 これはそのまま、その通りです。VRAM共通なら16GB欲しいですね。何せ開発ツールはJavaで書かれているのが多いので、メモリは欲しいです。ただ、Windowsだとメモリはあればあるだけ使うので、本当に必要な容量はいくつかと言われるとわからないです。ただ、ここは大は小を兼ねるでしょ?

型落ち、中古(ただし、程度は良い)、ばっちこい。

 スペックが合えば、型落ちは気にしません。そら、新しいのはインテリジェンスな何かがつていたりしますけど。中古でもいいです。ただ、中古は保証してくれるソフマップさんあたりじゃないと買えないですね。今回は型落ち新品なので。よかったよかった。

A4サイズ

 今回、ちょーっとオーバーしました。いろんなバッグやらケースやらがA4サイズに最適化されているじゃないですか。せっかく作ったキャリーケースも作り直しです。

USB-Cで電源供給したい。

 もうACアダプターは持ち歩きたくないんですよ。重いんですよ。

あきらめたこと

USB-Cで電源供給したい。

 予算と重要度で・・・いや、重要度でかいんですけど、どうもまだまだ、USB-C PDは技術的に成熟していない感じですね。タイミングの問題(電圧切り替え時間が実時間で耐えられない等)という声も聞かれます。基本、中華製の最新PCでは使えている機種もあるみたいですが。本当に使えているのか→どんなUSB-C PDデバイスにも互換性はあるのかというところは疑問ですね。Thunder boltはIntelに技術提供受けないと、技術資料に書いてあるけど読み飛ばしてしまうような重要なことがいろいろあるそうですし。

 結局はデファクトスタンダードの制御チップが出るか、仕様に追加があるかとか。そういうところで落ち着くんでしょう。というか、それまで待てと。

 あぁ、重いのはやだ。

USB2.0がついていて欲しい。

 重要度は高いけど多分回避するおまじないを見つけることができるようになると思うので。チップの相性問題だと思うんですよね、これも。突き詰めるとUSBは難しいんですよ、ホント・・・

Windows 10 Pro。

これ、当然じゃないですか!?

 なんでみんなHomeなんですか!?いぢめですか?Pro推奨とかHPで各社書いてあるのに、Homeって、Homeって!?

 と思い何か回避方法があるだろうとググりますと、Windows Storeで金出せばアップグレードできるらしいですよ、奥さん。やーねー。

 

 あと、Etherは別アダプタにしてほしくなかったですね。USBポート占有しちゃうんで。それにラズパイをクロスケーブル一発で繋げられないじゃないですかー

 

 愚痴もありますが、この価格でこのスペックのPCを、まさかMSI製のを買うなんて思ってもみませんでしたが、機能は大変満足しております。

 故障しなければ買いませんでしたけど!

ダウントランスのお話

 漫画では、イギリスに行ってドライヤーを使ったら壊れたなんてベタなネタがありますが、当然海外では電圧と周波数が違うため昔は電源を取るのが大変だったようです。

 最近の機器のほとんどは100V~240V 50/60Hz対応で、コンセントの形状さえ揃えてあげれば使えてしまうので本当に便利です。おまけにUSB-Cがようやく規格通りの製品が出てきたおかげで(実は内蔵チップが対応できるかどうかの問題)海外の電源で困ることはなくなってきました。

 工具以外は。

 例えばはんだごて。200V対応品は取り寄せな上に、いつも使っているはんだごてではないとか、こて先が違うとか、メッキの剥がれ具合が違うとか、正直いつも使っていないはんだごてをいざという時使うのは本当にきついです。

 あと、電動ドライバーの充電器もそうですね。最近はUSBで充電できるものが出てきたものの、やっぱり使い慣れたものが使いたいわけです。工具とはそういうものです。

 そうすると、答えは一択で、電圧変換器(降圧器とかトラベルコンバータとか)が必要なわけです。

 こうしたものを入手するときAmazonで調べるのはすごい危険です。実は電源系の商品、例えばテーブルタップなど単純な機器でさえ本当は許認可が必要なのですが、海外で一時的に使うものは認可が必要ないんです! つまり、粗悪品が大量に出回っている可能性があるということです。(結果的に使えればいいですが、電源は私は怖いです)

 じゃあどう選べばいいかというと、ヨドバシカメラとか、ビックカメラで選ぶのが一番なんですね。店員さんも商品知識が豊富ですし。ただ、自分の欲しい出力にあった商品が在庫していればという話もあります。

 実はダウン「コンバータ」というのはとても奥が深い商品で、古くからあるアナログなトランスを使ったものから電子式で適当に交流をつくったりするものなど色々あります。かつ、周波数なんて関係ないように思えても、実はあるんですよ。

 私が知っている限り旅行向けダウンコンバータの老舗は2社あります。

 先程ちょろっと述べた、トランス式と電子式の違いは日章工業様が説明してくださっているので、そちらに譲りますが、じゃあ工具としてはどちらを選ぶべきでしょうか。

 これらの機器を選ぶときに困る必要があるケースは「回路が単純かどうか」です。はんだごては筆頭ですよね。電圧やAC波形が正弦波でなければ熱が変わってきます。単純なACアダプターもアウトです。過電圧で機器が壊れる「かも」しれません。

 私の目的は、工具のためですから「トランス式」一択です。だからこの記事のタイトルは「ダウントランスのお話」なんです。容量は80Wぐらいのを選びます。はんだごてを2本使うという前提で大きく見積もって60W。長時間使うので80Wぐらいのを選びます。これは単純に使ってるとトランスが熱を持つので自然放熱に見合うものを選ぶだけです。電動ドライバーの充電器も67VAって書いてあるので丁度いいかなと。

 そうすると以下のものがチョイスされました。

 75W品です。んーまぁ、5W低いけどいいかな。ただ、実際買ったのはこちら。

 この2つの商品よーく見てください。色は違えど、形はそっくりじゃないですか?スペックを見てみましょう

モデル名 大きさ(mm) 重さ(g)
日章工業 DM-705 60 × 62 × 105 710
YAZAWA HTDM130240V300120W 60 × 62 × 105 720

 もしかしてYAZAWAさんのはコンセント形状を変えられるようにしたOEM製品じゃないですか? 値段も日章工業さんのほうが安いし。(色もちょっと玄人気味だし) たまたまアウトレット品(パッケージ破損品)があったので、YAZAWAさんのを買ってみました。

 まだ使っていないので、トラブル記も書くかもしれませんね・・・でも重いな、でっかいな・・・工具もダウントランスも持って海外行くの?きっつ。

 

 これでもこて先の微妙な温度は変わるでしょうね。できれば、普段からはんだごては温度調節機能付きを選んでおけとのお達しですね。これは。

組込みEMSBOXパート1

 去年、とある案件で、直接契約した会社のお客さんの工場(主にメカ)で作業しなければならないことがありました。

 安定化電源があるのは幸いしたものの、オシロスコープはないですし、WiFiも飛んでいないですし、もちろんPCは持ち込みのノート。しょうがないですよね。場所が場所ですから。ただ、仕事の効率が大幅に下がるんです。効率が下がったのは施設に設備がなかったからではなく、私の準備不足なわけです。

 例えば、大工が突然呼ばれて修繕を頼まれた時、トラックに道具が積んでいなかったからできませんなんて言ったら、この大工大丈夫?って思われますよね。それと同じです。トラックに全部道具積んでおけよと。

 ということで、EMSBOXなるものを作りました。

 まず、眠っていたペリカンBOXをベースに作ります。ペリカンBOXと聞いて分かる人は玄人ですね。私がベースとして用意したのはHDDを10個、データを壊さずに空輸できるペリカンBOXです。お金がないので経費削減のため、このウレタンを上手に再利用します。

ペリカンBOXの外見はこれです。

 ペリカンBOXの利点は防水防塵ですが、飛行機等に乗せた時、中と外の気圧が変化したときに特許取得済みの弁が作動することです。不思議です。あと、頑丈なワンタッチバックルが2箇所あり、さらに鍵穴がとてもいい場所についています。

 欠点は複数個積み上げるガイドのようなものがないところですね。このあたりは音響屋さんがよく使ってる黒い箱のほうが便利です。

 難しいのはウレタンの選定でしょう。ぴったりに作ってもウレタンが硬いと、トラックなどで運搬するとネジが緩むんです。このあたりはケース屋さんのノウハウですね。今回はあり物で作るので何も工夫できませんが。

 

蓋を開けると、ケーブル類が出てきます。


 ケーブル類を取り出すと、A4サイズのノートPC本体が出てきます。最低限必要なのはACアダプターとこのノートですね。ただ、これだけでは仕事ができなかったので、その次の段に道具を忍ばせます。

道具その1:USBオシロスコープ

10年ぐらい前に買ったんですけどね。家では使ってても外に持ち運ぶことなんて考えてもいませんでした。

そして左側は・・・

道具その2:モバイルモニター

 やはりA4サイズのPCは持ち運びしやすく、キーボードのピッチも最低限守られているのでモバイルPCとしては最高なサイズなんですが、プログラミングするには物理的に画面が狭い!画面切り替えるたびに前の情報を忘れる!あと、オシロも積んだのでオシロ用画面も欲しいと思いまして。

 これも古いモバイルモニターです。PCを組み立てるときにすっごい便利なので買って使っていたものです。

 ケーブル類が多いのは、USBオシロとモバイルモニタの電源を追加しているからです。PCをACアダプターで接続しておけば電力は足りるだろうとは思うのですが、やはり電気屋としては内部で5Vをどれだけ供給できるような回路になってるかわからない以上、外から電源を取らないと怖いんですよ・・・

 ちなみに、ACアダプター類はすべて220V対応のものを選んでますから、これ持って世界中いけますよ~

 

 緊急時にはこの箱をぱっと持って出発できるという。まさにEMSBOXです。赤やオレンジのカラーリングならまさにEMSBOX!

 パート2はアイデアはあるのですが、作ろうかなーどうしようかなーという感じで迷っています。

おすすめ書籍

 当社はハードウェア寄りのソフトウェアが得意な会社です。ものを売るという特性上、ハードウェアの話が多いですが・・・

 そんな中、当社のエンジニアたちがいくら金を積まれても絶版になったら絶対売らないという書籍をご紹介します。

 

ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略
created by Rinker

 日本は民族としてハードウェアが得意なので、メカや電気ハードの人が出世しやすいようです。出世するのは構わないのですが、「ソフトはいつでも変更できる」という誤った考え方でプロジェクトを遂行する傾向があります。私が見てきたプロジェクトで、大抵そのようなプロジェクトは最後の最後に重大で後戻りできない問題を抱える傾向がありました。

 言ってしまえばプログラマの地位が上がらなくてもいいですが、プロジェクトが遂行できないと問題ではないでしょうか。

 しかも、商品の全体を把握しているのはプログラマだったりしませんか?

 「管理職」と名のつく業務を行う人にはぜひ読んでほしい一冊です。

 

 組込みソフトウェアを担当してしばらくすると、プログラム全体をビルドする仕事にも関わることでしょう。Makefileはスクリプトですが、プロジェクト内の万人受けするMakefileを書くにはそれなりの知識が必要です。

 そもそもデバッグするときには、ビルドするプログラムの最適化が変化したり、デバッグコードを組み込んだりしなければなりません。デバッグモードでは動くけどリリースモードでは動かない理由を突き詰めていくと、実はMakefileが原因(Makefileは悪くない。ちゃんと記述されていないだけ)という場合があります。

 ソフトはソースコードで動くんじゃないんです。バイナリコードで動くんです。偉い人はそれがわからんのですよ。

 プログラムをネットワーク経由で更新するというのは、難しいようで難しくありませんが、最近のプログラミング環境はそうした難しくないところを意識せず書けてしまいますし、仮想環境なんかが主流の今、「プログラムコードがどこに配置されているか」なんて聞かれても「質問の意味がわからない」となるでしょうね。

 とはいえ、そういう機能を作れと言われたらどこから勉強していいのかわからないでしょう。なぜなら、コンピュータが動く基本のキを知らないからです。

 その「キ」を教えてくれる良書はなかなか出版されませんでした。なぜなら基本で当たり前だからです。その「キ」を教えてくれる良書です。

 また、GPL違反やLGPLに機敏な方も読むべき本です。大抵の言語は言語が簡単だから書きやすいのではなくライブラリが揃っているから簡単なんです。ところがそのライブラリには著作権があります。市場に出てから著作権違反が発見されたら出荷停止、どころか回収、返金です。

 組込みプログラマのリーダークラスになったら必ず読むべき本です。

3.5インチHDD配送用エアーチューブクッション

3.5インチ内蔵HDDを宅配便やバイク便で送るためのエアーチューブクッションの販売を開始しました。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0932QVRT

手前味噌ながら、エアーチューブの感覚が狭いため、膨らませても最小限の体積で高いクッション性を得られるのでエアーキャップ(プチプチ)よりも安全です。最近のHDDは重い上に厚いので、そろそろエアーキャップでは耐えきれないのではと考え、取扱をはじめました。当店で何十個もデータ入りHDDを配送しましたが、とても安全で、クレームどころか賞賛の嵐です。

空のHDDなら何かあってもフォーマットでなんとかなるでしょうが、データ入りだとエアーキャップでの包では気持ち悪いです。耐衝撃性HDDケースを通凾箱として使っているならコスト削減になりますし、通凾用としても安価なものとして何度も使えます。

袋をふくらませるときには、風船をふくらませるハンドポンプ、エアーダスター等の空気スプレー、タイヤに空気を入れるくらいの圧力のあるコンプレッサー等が必要です。

電気式ポンプは風船をふくらませるものでは圧力が足りません。上で紹介している電動ポンプぐらいの圧力は必要です。

膨らまし方は矢印が書いてある場所に穴がいているので、そこに空気の挿入口を突っ込んで空気を入れるだけです。プラ製でありながら、内部弁がしっかりとしており空気抜けはありません。

ハンドポンプですと連続10枚ぐらいで筋肉が悲鳴を上げ始めます。スプレー缶はエコではありませんが、たまに使ったり常時備品としてあるならばおすすめです。お店でHDDを発送するならば、ハンドポンプはおすすめしません。

新しいHDDの配送用品としてぜひご用命ください。

ペーパーウォレットのQRコード化のすゝめ

仮想通貨のパスフレーズはみなさんどう管理していますか?よく「紙に書きとめて保存」といいますが、実際のところしまった場所もわからなくなりそうだし、必要になったらパスフレーズの再入力って面倒ですよね。特にスマホ。

そこで、「パスフレーズをQRコードにして紙で管理する」という方法を当店ではおすすめしています。

保存しやすい紙に記録する

パスフレーズをA4の紙に出力するのもいいですが、どこに保存したか忘れますよね。ですから「保存しやすい紙」を考えます。おそらく皆さんが一番保存している紙は「名刺」じゃないでしょうか。ですから名刺にパスフレーズを印刷しましょう。よくある、A4サイズの紙であとでカットできる用紙を用意します。

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「ラベル屋さん」を使ってQRコードを作る

ご存知、A-ONEのラベル屋さんにはバーコードやQRコードを作る機能があるので、それを使います。

一枚目、タイトルを書きます。

右側にQRコードを挿入するメニューがあるのでとりあえず配置します。

配置したあと、右側のボックスにパスフレーズを入力します。Enterは抜いておくのがいいかもしれません。

ついでにアドレスもQRコードとして記録しちゃいましょう。この一枚目をベースにします。

次に、この1枚目の名刺を全面にコピーします。すると、あとはタイトルとパスフレーズとアドレスを右側のボックスに入力するだけの簡単な操作になります。

いろいろなパスフレーズを全部作っちゃいましょう。あとは印刷するだけ。

作ったあとに気づきましたが、どうせならその通貨のロゴも入れると見やすかったですね。

あとは名刺ファイルに入れるなり、名刺ケースに入れておけば、スマホのカメラで読み込むことができます。超楽。

 

Burstcoin POC2用マイニングソフト

BurstCoinのHF(ハードフォーク)が本日(2018/06/17) 完了しました。これによりDynamixionと呼ばれているセカンドレイヤーの実装可能なAPIの準備に一歩近づいたことになります。これは大きなHFです。

マイニングをしている人はすでにプロットしてあるファイルがPoC1フォーマットでも構いませんが、PoC2に対応したマイニングソフトウェアが必要です。creepMinerはオフィシャルが推奨しているソフトウェアなのですでにPoC2には対応しているのですが、なにせ設定箇所が多く、私は重いので避けてきました。

古くから使われている(Qbundle一式のパッケージに入っている)Blago minerを個別にダウンロードして使っていたのですが、これはPoC2はサポートしていません。PoC2をサポートしているBlago minerはこちらにあります。

miner.confもほとんど変化がありませんので、同じ箇所はコピペで設定可能でした。

取り急ぎ、ご連絡でした。

P.S.

PoC1のフォーマットでマイニングすると、従来の2/3ぐらいの速度に低下していました。今、すべてのディスクをPoC2フォーマットに変換して試そうとしています。ただ、古いSMRドライブは書き込みがやたらと遅くきついです・・・

アメリカのneweggでパーツを買う

新製品の掲載の速さと価格が魅力的なnewegg.comをご存知ですか?某巨大掲示板では情報収集先の一つとしてneweggが使われています。しかし残念ながら日本への発送は不可。場合によっては日本で発行されたクレジットカードで支払いすらできないのです。

特に特定のメモリが欲しい時はここでしか購入ルートがない場合が多いです。AMDのRyzenシリーズはDDR-4メモリの相性がかなりあります。8GBx2枚の3200MHzで動かすならG.SkillのFlareシリーズで対応できますが、4枚差しで高クロックを目指す場合、マザーボードメーカのQVLリストに載っているメモリがneweggでしか手に入らないという場合も多いです。

そこで、当店がneweggから部品を調達するときの方法をお知らせします。

USAから日本へ配送する方法

neweggは国際配送サービスを行っていますが、国名リストに日本はありません。そこでneweggと自分との間に物理的な「転送サービス」を利用します。

検索すればたくさんありますが、この記事を記載している時点で誰でもが安心して使えるサービスはzipXというサービスです。このサービスを推奨するのはzipXが日本郵便とコラボレーションしているからです。

いろんなサービスとリンクしているのはUSendHomeというサービスです。あまり英語にアレルギーがない人(というか、これぐらいはできて欲しい)にはお薦めです。USアマゾンでパーツを買いたい時に日本に発送してくれない・・・という場合はこちらのサービスを使うのが一般的のようです。パーツとは関係ありませんが、リチウムイオン電池が入っている商品を日本に送る場合はFedexかUPSしか道が無いので、こちらを使うしかありません。

登録すると、自分用のUSA内住所が発行されますから、neweggにはそこに発送してもらいます。

転送料金はAmazon直送と比べると高いですが、配送時間が短いです。配送時間が短いのは結構重要で、送料が高くても時間を取ったほうが絶対に後悔しません。初期不良、相性問題の保証、サポート期間が切れる場合を考えると特にそうです。(US国内配送時間は選べないのでここでは触れていません)

なお、送料の他に、通関手数料200円と消費税を払わなければなりませんから頭に入れておいてください。

neweggでBitcoin支払いをする

自分のカードがneweggで通れば転送サービスの住所に送るだけの簡単な作業ですが、通らない場合はBitcoin支払いで買います。ただし、Bitcoin支払いをするためにはどんなウォレットでも支払えるわけでもなく、ましてや取引所から直接支払いすることができません。

neweggは「Bitpay」という有名な会社の決済サービスを使っています。BitpayはBitcoin送金トラブル防止の為「BIP-70」というプロトコルが使えるウォレットを通さないと使えません。Bitpayが確認しているウォレットの一覧はこちらにあるのでいずれかのウォレットをインストールし、Bitcoinをこのウォレットに一度チャージする必要があります。当店のブログ記事で以前紹介したGreenBits (GreenAddress)も対応しています。私はこちらのウォレットを推奨します。

Bitcoinで支払うメリットは、クレジットカードの高い為替レートが適用されないので、実質数%引きになることです。

店舗にとってもクレジットカードの支払手数料よりはるかに安い手数料で決済される上、実質現金払いと同等なのでこれからBitcoin支払いは増えると思います。この機会にBitcoinのウォレットと仮想通貨取引所の口座開設をしておくといいと思いますよ。

余談

なぜneweggは日本の顧客を断るのか

クレジットカード番号が流出したという事件を時々聞きますよね。クレジットカードの場合、自分が使っていない支払いがあった時にはカード発行元に連絡して、それが認められると自分はその支払をしないで済みます。(ただし2~3ヶ月以内に連絡しないと認められない)

では、その損害金は誰が負担するかご存知ですか?実はカード会社でもなく、保険会社でもなく、店舗が負担するんです。これは実店舗でもそうで、カードの裏に書いてあるサインをきちんと確認しても店舗が負担します。

また、「フレンド詐欺」というのがありまして、自分で使ったのに使っていないと虚偽の申告をうまくすることによって支払いを免れるという詐欺もあります。

どうもneweggでは日本宛の荷物で相当詐欺の被害にあったらしく、日本をシャットダウンしました。(フィリピンの方が購入件数に対する詐欺の割合は圧倒的に高いはずなのですが。そうとう高額だったんでしょう)

店舗の自衛策

  1. 怪しい注文は断る。(支払い元と発送先が違う等)
  2. 現金振込、または国内なら代引き。
  3. PayPalの「売り手保護」プログラムを採用する。(顧客はPayPalのアカウントを取るだけではなく住所確認に一手間かける必要がある。でも欧米では一般的)
  4. Bitcoinなどの暗号通貨で支払ってもらう。

この中で海外での売買で通用するのは3番か4番です。ただし、店舗的に確実に安心できるのは4番です。なぜなら受け取ったらこちらから意図的に返金しない限り損害はないからです。現金振込と同じなんです。これなら取引ができますね。

日本円をBitcoinにする

さて、日本円をBitcoinに変える(Bitcoinを買う)のはどこの取引所がいいでしょうか。各社高額アフリエイトで必死に誘導していますが、そうしたしがらみ無しでおすすめするのはbitbank.ccです。

私も有名所の取引所はすべてアカウント開設して使ってみましたし、ここ数年の流れから鑑みて

  • 広告をたくさん出稿する取引所はあぶない、あやしい。
  • 株の取引のような「板」のない「販売所」は両替商と同じで相場よりBitcoinを高く買わされる。(売るときは安く叩かれる)「取引所」しかない所が一番安心。(株をやっている人はわかりますが、bitbank.ccは成行で注文できます。指値しか注文できないところは面倒です)

と結論しました。2017年なら、Zaif,coincheck,bitFlyerがほとんど知られていた取引所ですが、coincheckは2018年にNEMの盗難(盗難の手法は古典的な方法だった)がありましたし、Zaifは運営団体が謎ですし、bitFlyerもFX系の取引で現物価格が右往左往しています。最近ですとGMOコインがずいぶんと広告を出向している上にXRP(リップルという通貨)をやたらに推しているのがずいぶんと怪しいですね。

bitbank.ccはアカウント開設や本人確認がPayPalとほぼ同じ手順でした。すごくオカタイ取引所ですが、私はここをメインに使っています。

38mm厚FANのススメ

PC用のFANとしては普通サイズの25mm厚、薄型サイズの15mm厚のFANが流通していますが、38mm厚ファンというのがあるのをご存知でしょうか。

マイニングの機材はメタルラックに吊るすサーカスのような状態からオープンフレームに取り付けるのが主流になってきました。ここでは次期の主流となるであろうマイニングケース内でGPUを動作させるために必要になるであろう38mm厚FANを紹介します。

BtoPlusJPが推す120mm角25mm厚FAN

FANを選ぶときには風量と風圧を考慮しなければなりませんが、ここではその2つを難しく考えずにケース用FANとして使う物を紹介します。(特に最近は光り物が多くて機能でFANを選ぶのが難しくなってきました。)

私の知る限り、入手性が高く、120mm角25mm厚でそこそこ風量があり、静音性の高いFANはアイネックス OMEGA TYPHOON CFZ-120RAで、愛用しています。とりあえず何も考えずにFANを買うときはこれ一択です。

とにかく風量を稼ぎたいという意志がある場合、Coolink SWiF2-1201 を選びます。

それでも風量(風圧)が足りないときは、入手性が少し悪いですが、NoctuaのNF F12 industrialPPC-3000 PWMなどを選択することになります。

140mmになるとThermaltakeが候補に入ってきます。

あとは裏技ですが、CORSAIRのラジエターに付属しているFANは強力です。風圧重視型とはいえ、風量も最強レベルです。こいつを抜き取って使います。あれを市販して欲しい。

買ってはいけないFANはCoolerMasterですね。こいつには頭きました。なんせ、防振ゴム付きフレームよりも羽の方が出っ張っていて、吸い込み方向に取り付けるとケースと羽がぶつかるんです。写真で撮ってみましたが、これじゃわかりませんね・・・二度と買わない。CoolerMasterのFAN。

なお、FANが風量、風圧のどちらを重視しているかを知るには羽の構造を見るという方法があります。たくさん羽があるもの、または羽を薄くして高速に回すものは風量重視型、羽根の枚数が少ないものは風圧重視型です。あと、最高速で回した後電源を切った後、なかなか回転が止まらないのは風量重視、すぐ回転が止まるのは風圧重視です。

38mm厚FANのススメ

25mm厚では風量・風圧が足りない場面があります。それはラジエターか、マイニング用ケースに使うFANでしょう。

日本でも19インチサーバーラックの4U・6Uサイズのマイニング用ケースがちらほら販売されてきましたが、一般的ではありません。

入手性が悪い、フレームタイプに比べて高価など理由がありますが、一番足りないのは成功事例だと私は思っています。

マイニングの機材をとしてオープンフレームにするか、ケースに収めるかのどちらかがいいかと言われれば当然ケースに収める方でしょう。言うまでもなくホコリはPCパーツの敵です。ケースに納めれば、吸入口にダストフィルターをつければ掃除をする手間は減りますし、故障や火災のリスクを低減することになります。特にペットを飼っている人は動物の毛がGPUのFANに絡まることを気にするでしょう。ここまではわかりますよね。

ところが成功事例が少ないのはどうしてもエアーフローがうまくいかないからです。その一つがFANのパワー不足です。付属のFANでは絶対に動作しないと断言します。ついていたらさっさと取って捨てちゃいましょう。最悪、熱で故障してFANが止まります。システムはフェールセーフが働いて止まるでしょうが、FANを交換する手間を考えると萎えます。

ではどんなFANを選ぶべきでしょうか。パワフルなFANはサーバーでよく使われています。それは25mm厚を超えるFANで120mm角のFANなら38mm厚のFANです。

何気に手に入りやすいものがあります。XFAN RDH123Bです。

一般的な25mm厚のFANと比較してみましょう。(この写真で使っている38mm厚FANは上記のXFANではありません)

最近のPCケース(マイニング用ケースではなく一般的なケース)にはラジエターを装着できる空間があるので、この38mm厚FANも搭載できるようになりました。どのくらいすごいかを動画でご説明いたします。FANは12V直結、最速で回してます。

最後の方で何かが倒れる音がしていますが、倒れたものは照明です。ぶっ飛びました。しかし、音がすごいですね。

25mm厚FANはPCケースファンとしての地位を不動のものにしているので、競争原理が働き、風を切る音を低減するなにかしらの方策がされています。しかし38mm厚を選ぶということは兎にも角にも風量と風圧を大きくしたい、音なんて知らん、冷やせ!という代物です。サーバー用のFANは、このXFAN RDH1238Bの3倍はパワーのあるものを使っています。

現状、25mm厚のFANで満足できない場合、ここで紹介したFANをつけてぶん回すしかありません。

PWMコントロールできる38mm厚FAN

さて、マイニングケースではどうでしょうか。マイニングケースで十分なエアーフローを稼ぐにはやはり38mm厚FANが最低限必要です。しかし、入手しにくい上にどうやって選べばいいのかもわからないのが本音です。こういう場面での理想な38mm厚FANは最大風量・風圧が大きいけれどもケース構造やGPUの構成や「季節」によって回転数を変えられるものを搭載することです。熱一つとっても、パーツの寿命を伸ばしたいからとにかく冷やしたい人と、どうしても音圧レベルを低くしたい人と2つに別れます。ですから回転数を調整できる38mm厚FANが必要なのです。

残念ながらPWM信号で回転速度を制御できる38mm厚FANは入手が難しいんです。それに、FAN用のコネクタも付いていません。上で紹介しているFANもPWM信号入力はありません。昔ながらのFANコントローラをつけてコントロールしようとすると、もしかしたら消費電流的に耐えられないかもしれないのでやめたほうがいいです。

しかし、無いよりあったほうがいいと思って、また38mm厚FANを探すという選択肢もある方が良いと思って紹介しました。

当店ではPWM信号付き38mm厚FANの販売を計画しています。すぐに出せるものがあることにはあるのですが、一個8,000円にもなってしまいますので市販化を今は見合わせています。販売を計画しているFANは中国製の出処がわかっているFANと、スペックがわからないサーバー用に設計された特注品の山洋のFANです。当然山洋のFANを選びたいわけですが、躊躇しているのは何らかの理由で製品には載らなかったらしく、使われなかったFANだからです。スペックも非公開との事ですし・・・まぁ、転がっていても山洋、故障はしないと思います。どうしても入手したい方はこちらからご相談ください。

ちなみに三洋と山洋を区別するために、玄人は「やまよう」と呼びます。

横道にそれますが。このFANを搭載しているケースはFractal DesignのMeshify C - Dark TGです。最近はSSDだけで用が足りる構成が可能な時代にマッチしており、内蔵HDDのステイを殺して厚みと長さのあるラジエターを前面に配置することが出来ます。表面のデコボコ感を嫌う人もいますが、そこさえ目をつぶればこんなにコンパクトでフレキシブルなケースはそうそうお目にかかれません。さすがFractal Design。