アメリカのneweggでパーツを買う

新製品の掲載の速さと価格が魅力的なnewegg.comをご存知ですか?某巨大掲示板では情報収集先の一つとしてneweggが使われています。しかし残念ながら日本への発送は不可。場合によっては日本で発行されたクレジットカードで支払いすらできないのです。

特に特定のメモリが欲しい時はここでしか購入ルートがない場合が多いです。AMDのRyzenシリーズはDDR-4メモリの相性がかなりあります。8GBx2枚の3200MHzで動かすならG.SkillのFlareシリーズで対応できますが、4枚差しで高クロックを目指す場合、マザーボードメーカのQVLリストに載っているメモリがneweggでしか手に入らないという場合も多いです。

そこで、当店がneweggから部品を調達するときの方法をお知らせします。

USAから日本へ配送する方法

neweggは国際配送サービスを行っていますが、国名リストに日本はありません。そこでneweggと自分との間に物理的な「転送サービス」を利用します。

検索すればたくさんありますが、この記事を記載している時点で誰でもが安心して使えるサービスはzipXというサービスです。このサービスを推奨するのはzipXが日本郵便とコラボレーションしているからです。

いろんなサービスとリンクしているのはUSendHomeというサービスです。あまり英語にアレルギーがない人(というか、これぐらいはできて欲しい)にはお薦めです。USアマゾンでパーツを買いたい時に日本に発送してくれない・・・という場合はこちらのサービスを使うのが一般的のようです。パーツとは関係ありませんが、リチウムイオン電池が入っている商品を日本に送る場合はFedexかUPSしか道が無いので、こちらを使うしかありません。

登録すると、自分用のUSA内住所が発行されますから、neweggにはそこに発送してもらいます。

転送料金はAmazon直送と比べると高いですが、配送時間が短いです。配送時間が短いのは結構重要で、送料が高くても時間を取ったほうが絶対に後悔しません。初期不良、相性問題の保証、サポート期間が切れる場合を考えると特にそうです。(US国内配送時間は選べないのでここでは触れていません)

なお、送料の他に、通関手数料200円と消費税を払わなければなりませんから頭に入れておいてください。

neweggでBitcoin支払いをする

自分のカードがneweggで通れば転送サービスの住所に送るだけの簡単な作業ですが、通らない場合はBitcoin支払いで買います。ただし、Bitcoin支払いをするためにはどんなウォレットでも支払えるわけでもなく、ましてや取引所から直接支払いすることができません。

neweggは「Bitpay」という有名な会社の決済サービスを使っています。BitpayはBitcoin送金トラブル防止の為「BIP-70」というプロトコルが使えるウォレットを通さないと使えません。Bitpayが確認しているウォレットの一覧はこちらにあるのでいずれかのウォレットをインストールし、Bitcoinをこのウォレットに一度チャージする必要があります。当店のブログ記事で以前紹介したGreenBits (GreenAddress)も対応しています。私はこちらのウォレットを推奨します。

Bitcoinで支払うメリットは、クレジットカードの高い為替レートが適用されないので、実質数%引きになることです。

店舗にとってもクレジットカードの支払手数料よりはるかに安い手数料で決済される上、実質現金払いと同等なのでこれからBitcoin支払いは増えると思います。この機会にBitcoinのウォレットと仮想通貨取引所の口座開設をしておくといいと思いますよ。

余談

なぜneweggは日本の顧客を断るのか

クレジットカード番号が流出したという事件を時々聞きますよね。クレジットカードの場合、自分が使っていない支払いがあった時にはカード発行元に連絡して、それが認められると自分はその支払をしないで済みます。(ただし2~3ヶ月以内に連絡しないと認められない)

では、その損害金は誰が負担するかご存知ですか?実はカード会社でもなく、保険会社でもなく、店舗が負担するんです。これは実店舗でもそうで、カードの裏に書いてあるサインをきちんと確認しても店舗が負担します。

また、「フレンド詐欺」というのがありまして、自分で使ったのに使っていないと虚偽の申告をうまくすることによって支払いを免れるという詐欺もあります。

どうもneweggでは日本宛の荷物で相当詐欺の被害にあったらしく、日本をシャットダウンしました。(フィリピンの方が購入件数に対する詐欺の割合は圧倒的に高いはずなのですが。そうとう高額だったんでしょう)

店舗の自衛策

  1. 怪しい注文は断る。(支払い元と発送先が違う等)
  2. 現金振込、または国内なら代引き。
  3. PayPalの「売り手保護」プログラムを採用する。(顧客はPayPalのアカウントを取るだけではなく住所確認に一手間かける必要がある。でも欧米では一般的)
  4. Bitcoinなどの暗号通貨で支払ってもらう。

この中で海外での売買で通用するのは3番か4番です。ただし、店舗的に確実に安心できるのは4番です。なぜなら受け取ったらこちらから意図的に返金しない限り損害はないからです。現金振込と同じなんです。これなら取引ができますね。

日本円をBitcoinにする

さて、日本円をBitcoinに変える(Bitcoinを買う)のはどこの取引所がいいでしょうか。各社高額アフリエイトで必死に誘導していますが、そうしたしがらみ無しでおすすめするのはbitbank.ccです。

私も有名所の取引所はすべてアカウント開設して使ってみましたし、ここ数年の流れから鑑みて

  • 広告をたくさん出稿する取引所はあぶない、あやしい。
  • 株の取引のような「板」のない「販売所」は両替商と同じで相場よりBitcoinを高く買わされる。(売るときは安く叩かれる)「取引所」しかない所が一番安心。(株をやっている人はわかりますが、bitbank.ccは成行で注文できます。指値しか注文できないところは面倒です)

と結論しました。2017年なら、Zaif,coincheck,bitFlyerがほとんど知られていた取引所ですが、coincheckは2018年にNEMの盗難(盗難の手法は古典的な方法だった)がありましたし、Zaifは運営団体が謎ですし、bitFlyerもFX系の取引で現物価格が右往左往しています。最近ですとGMOコインがずいぶんと広告を出向している上にXRP(リップルという通貨)をやたらに推しているのがずいぶんと怪しいですね。

bitbank.ccはアカウント開設や本人確認がPayPalとほぼ同じ手順でした。すごくオカタイ取引所ですが、私はここをメインに使っています。

深センでエンタープライズ・ニアライン(サーバー用)HDDが激安だった!

まもなく販売する予定のGPUマイニングケースの最終打ち合わせのため、メーカーがある深センに行ってきました。そのついでに、噂で聞いていた深センの秋葉原を見学してしまいました。そこで見つけたのは

サーバー用HDD

サーバー用HDDは普通の人にはあまり馴染みがないので、それがサーバー用HDDかどうかなんてわかりません。私が初めてサーバー用HDDを買ったのは秋葉原のある中古店が気が狂ったか知らないだけかわかりませんが、普通のHDDの容量換算で売っていたものを全部買ったのが最初です。あれはいい買い物だった。

何を買ったのか

私はサーバー用途のHDDとしてはHGSTとSeagateしか買いません。これは今までの経験を元にした結果です。今回買ったのはSeagate Enterprise capacity 3.5HDD v6 8TBです。メーカーサイトでは見つけることが出来ませんでしたが、ヘリウム充填モデルがv5とv6の違いのようです。まぁ、パッケージシール見るとそれらしいですよね。

現在はEnterprise capacity という名前ではなくExos™ 7E8という名前でラインナップされているみたいですが、私は実物を見たことはないです。それにHP上ではv5の後継とされていますが、買ったのはv6です。なので、ブランドとしては並行して発売しているのではないかと思われます。それだけ息の長い商品なんでしょう。

いくらで買ったのか

ここですよね。まず、正規品のお値段を見てみましょう。

私が買ったときは1,600元。これを書いている時のレートが1元=16.8円ですが、両替等で10%UPと計算し、1元=18.48円。では、1,600元は

29,568

両替のコストはかなりマシマシで計算しているので、本当はもっと安いはずです。ただし、総額20万円以上買うと日本の税関で消費税を払う必要があるので注意してください。

本物か!?

本物のようです。


サーバー用HDDを買う利点

  • 熱に対する耐性が強い。HDDをギュウギュウに詰め込んで使うことを想定している。
  • RMA保証が通常3年の所5年。
  • 速度が安定しているのでRAIDに向いている。

どこで買ったのか

いろんなサイトを見てもこれは教えてくれません。「深センの電気街を見るだけで一日は潰れます」と書いてあるぐらい。私は教えましょう。深センのどこに行き、どこのビルに入ればいいのか! ただ、深センへの生き方は深セン空港からとか香港からとかはたくさんググれば出てくるので、そこはカットします。

まず、地下鉄一号線の乗り場を探します。

深セン空港は駅とつながっています。福田からだとタクシーで大体30元ぐらいで地下鉄一号線の始発駅「机场东」に行きます。日本語だと「機場東駅」英語で「Airport East」ですが、英語は絶対に通じません。文字で「机场东」と伝えましょう。

次に地下鉄一号線の「华强路」駅に行きます。料金は8元。乗り方は気合。時間はおよそ1時間。はい、百度mapのリンクも張りましたよ。私ってすごい親切。(Google mapは中国の地図の作成を放棄しているので、あてにならないです。ただ、百度mapも当てになりませんが、地図が最新です)

出口Aを使って地上に出、先ほどの百度mapに「赛格广场」の表記があるビルに行きます。わからない人は「赛格广场」を百度mapにコピペしてください。はい、ここテキスト化しました。私ってすごい親切。

このビルの確か4Fぐらいに電脳DIYみたいなフロア名がついています。1Fや2Fは電子パーツばかりのフロアなのでびっくりしないで上に上がってください。

そのフロアのどっかにありました!

いや、あのね、行けばわかるんですけど、フロアマップなんて無いし、秋葉原のガード下パーツショップ並の広さの店がすごくたくさんあって、場所特定できなかったです。私もまた同じところに行けるかどうか。

注意点としては

  • 日曜に行くな。閉まってる。土曜は知らん。
  • PCパーツを買い込むつもりで行くと痛い目にあう。中国では自作PCの文化がない。
  • 英語は絶対に通じないので、「Google翻訳」をスマホにインストールし、日本語と中国語のライブラリを(ほぼ)オフラインで使えるようダウンロードしておくこと。
  • 考えるな!感じろ!
  • もしまた行くつもりなら、問い合わせのためにWeChatをインストールしておいて友だちになっておくと便利。向こうの人は友達とは思ってないので、すぐに承認してくれる。なお、WeChatには翻訳機能があるが、基本的に中国語で送らないとスルーされるかもしれない。
  • Googleに接続できる環境を構築しておく。香港のSIMをあらかじめ買っておいて中国国内でローミングするのが吉。

日本の常識・中国の非常識

私は帰りの飛行機の直行便がないため、一度中国の国内線に乗って乗り継いで帰る必要があったのですが、チェックインし、保安検査通って、出発ゲートの真ん前で待ってました。ただ、疲労が溜まっていたので寝ちゃいました。どうせ人数が合わなかったら探すだろうし・・・

さて、係員に起こされてチケットを見せるとiPhoneになにか入力しています。そしてiPhoneの画面には「あなたの乗る飛行機は出発しました」と英語で表記されていました。

出発しましたじゃねーよ。カウントしないのかよ。テロ対策とかどうなってるんだ、その前に私の荷物は飛んでいったのか!?

荷物はご丁寧にも出発する飛行機から引っ張り出されていました。その労力でカウンター前の人を探せよ・・・

さてここからが問題でした。同経路の飛行機はもう無い。関西空港経由で帰れるはずだからそれに振り替えて欲しいと言ったら満席と来た。積んだ。

いろいろ考えて香港に出る決意を固め、福田港へ。香港空港行きのチケットを買いたいと言うと「香港空港から出発するチケットはあるか?」と聞かれる。もちろん無い。後でわかったことだが、この福田港を出るとトランジットエリアとなり、中国を出国することになる。つまり行き先がない人は乗せられないというわけですわ。

ノートPC取り出してとにかくチケットを取って船に乗り込み香港空港へ到着。

しかし、とっさに買ったチケットは香港空港に到着後10時間後に出発の飛行機でした。

さぁ、みなさんも日本の「おもてなし」の常識を捨てて中国へレッツゴー