組込みEMSBOXパート1

 去年、とある案件で、直接契約した会社のお客さんの工場(主にメカ)で作業しなければならないことがありました。

 安定化電源があるのは幸いしたものの、オシロスコープはないですし、WiFiも飛んでいないですし、もちろんPCは持ち込みのノート。しょうがないですよね。場所が場所ですから。ただ、仕事の効率が大幅に下がるんです。効率が下がったのは施設に設備がなかったからではなく、私の準備不足なわけです。

 例えば、大工が突然呼ばれて修繕を頼まれた時、トラックに道具が積んでいなかったからできませんなんて言ったら、この大工大丈夫?って思われますよね。それと同じです。トラックに全部道具積んでおけよと。

 ということで、EMSBOXなるものを作りました。

 まず、眠っていたペリカンBOXをベースに作ります。ペリカンBOXと聞いて分かる人は玄人ですね。私がベースとして用意したのはHDDを10個、データを壊さずに空輸できるペリカンBOXです。お金がないので経費削減のため、このウレタンを上手に再利用します。

ペリカンBOXの外見はこれです。

 ペリカンBOXの利点は防水防塵ですが、飛行機等に乗せた時、中と外の気圧が変化したときに特許取得済みの弁が作動することです。不思議です。あと、頑丈なワンタッチバックルが2箇所あり、さらに鍵穴がとてもいい場所についています。

 欠点は複数個積み上げるガイドのようなものがないところですね。このあたりは音響屋さんがよく使ってる黒い箱のほうが便利です。

 難しいのはウレタンの選定でしょう。ぴったりに作ってもウレタンが硬いと、トラックなどで運搬するとネジが緩むんです。このあたりはケース屋さんのノウハウですね。今回はあり物で作るので何も工夫できませんが。

 

蓋を開けると、ケーブル類が出てきます。


 ケーブル類を取り出すと、A4サイズのノートPC本体が出てきます。最低限必要なのはACアダプターとこのノートですね。ただ、これだけでは仕事ができなかったので、その次の段に道具を忍ばせます。

道具その1:USBオシロスコープ

10年ぐらい前に買ったんですけどね。家では使ってても外に持ち運ぶことなんて考えてもいませんでした。

そして左側は・・・

道具その2:モバイルモニター

 やはりA4サイズのPCは持ち運びしやすく、キーボードのピッチも最低限守られているのでモバイルPCとしては最高なサイズなんですが、プログラミングするには物理的に画面が狭い!画面切り替えるたびに前の情報を忘れる!あと、オシロも積んだのでオシロ用画面も欲しいと思いまして。

 これも古いモバイルモニターです。PCを組み立てるときにすっごい便利なので買って使っていたものです。

 ケーブル類が多いのは、USBオシロとモバイルモニタの電源を追加しているからです。PCをACアダプターで接続しておけば電力は足りるだろうとは思うのですが、やはり電気屋としては内部で5Vをどれだけ供給できるような回路になってるかわからない以上、外から電源を取らないと怖いんですよ・・・

 ちなみに、ACアダプター類はすべて220V対応のものを選んでますから、これ持って世界中いけますよ~

 

 緊急時にはこの箱をぱっと持って出発できるという。まさにEMSBOXです。赤やオレンジのカラーリングならまさにEMSBOX!

 パート2はアイデアはあるのですが、作ろうかなーどうしようかなーという感じで迷っています。