漫画では、イギリスに行ってドライヤーを使ったら壊れたなんてベタなネタがありますが、当然海外では電圧と周波数が違うため昔は電源を取るのが大変だったようです。
最近の機器のほとんどは100V~240V 50/60Hz対応で、コンセントの形状さえ揃えてあげれば使えてしまうので本当に便利です。おまけにUSB-Cがようやく規格通りの製品が出てきたおかげで(実は内蔵チップが対応できるかどうかの問題)海外の電源で困ることはなくなってきました。
工具以外は。
例えばはんだごて。200V対応品は取り寄せな上に、いつも使っているはんだごてではないとか、こて先が違うとか、メッキの剥がれ具合が違うとか、正直いつも使っていないはんだごてをいざという時使うのは本当にきついです。
あと、電動ドライバーの充電器もそうですね。最近はUSBで充電できるものが出てきたものの、やっぱり使い慣れたものが使いたいわけです。工具とはそういうものです。
そうすると、答えは一択で、電圧変換器(降圧器とかトラベルコンバータとか)が必要なわけです。
こうしたものを入手するときAmazonで調べるのはすごい危険です。実は電源系の商品、例えばテーブルタップなど単純な機器でさえ本当は許認可が必要なのですが、海外で一時的に使うものは認可が必要ないんです! つまり、粗悪品が大量に出回っている可能性があるということです。(結果的に使えればいいですが、電源は私は怖いです)
じゃあどう選べばいいかというと、ヨドバシカメラとか、ビックカメラで選ぶのが一番なんですね。店員さんも商品知識が豊富ですし。ただ、自分の欲しい出力にあった商品が在庫していればという話もあります。
実はダウン「コンバータ」というのはとても奥が深い商品で、古くからあるアナログなトランスを使ったものから電子式で適当に交流をつくったりするものなど色々あります。かつ、周波数なんて関係ないように思えても、実はあるんですよ。
私が知っている限り旅行向けダウンコンバータの老舗は2社あります。
先程ちょろっと述べた、トランス式と電子式の違いは日章工業様が説明してくださっているので、そちらに譲りますが、じゃあ工具としてはどちらを選ぶべきでしょうか。
これらの機器を選ぶときに困る必要があるケースは「回路が単純かどうか」です。はんだごては筆頭ですよね。電圧やAC波形が正弦波でなければ熱が変わってきます。単純なACアダプターもアウトです。過電圧で機器が壊れる「かも」しれません。
私の目的は、工具のためですから「トランス式」一択です。だからこの記事のタイトルは「ダウントランスのお話」なんです。容量は80Wぐらいのを選びます。はんだごてを2本使うという前提で大きく見積もって60W。長時間使うので80Wぐらいのを選びます。これは単純に使ってるとトランスが熱を持つので自然放熱に見合うものを選ぶだけです。電動ドライバーの充電器も67VAって書いてあるので丁度いいかなと。
そうすると以下のものがチョイスされました。
75W品です。んーまぁ、5W低いけどいいかな。ただ、実際買ったのはこちら。
この2つの商品よーく見てください。色は違えど、形はそっくりじゃないですか?スペックを見てみましょう
モデル名 | 大きさ(mm) | 重さ(g) |
日章工業 DM-705 | 60 × 62 × 105 | 710 |
YAZAWA HTDM130240V300120W | 60 × 62 × 105 | 720 |
もしかしてYAZAWAさんのはコンセント形状を変えられるようにしたOEM製品じゃないですか? 値段も日章工業さんのほうが安いし。(色もちょっと玄人気味だし) たまたまアウトレット品(パッケージ破損品)があったので、YAZAWAさんのを買ってみました。
まだ使っていないので、トラブル記も書くかもしれませんね・・・でも重いな、でっかいな・・・工具もダウントランスも持って海外行くの?きっつ。
これでもこて先の微妙な温度は変わるでしょうね。できれば、普段からはんだごては温度調節機能付きを選んでおけとのお達しですね。これは。